眠れない夜に  one night side H #2

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「でも…私の岸谷さんに対する意地なんてどうでもよくて……」 大切なのは、二人の未来。 だから、係長にとってはプラスとなる岸谷指令を全うできず、無念でがっくり肩を落とす。 すると 「ここって、近くに保育園あるかな?」 「え?」 「子供預ける場所が近場じゃないと不便でしょ?」 凛君を抱っこしたまま、係長は紙をピラピラさせて、にんまり笑う。 「私も意地張ってる場合じゃないもん。この子のためにも、ね?」 「係長ぉ…!」 憎いセリフに、がっつり胸きゅん。 何で、この人、こんなにカッコいいんだろう! 女にしとくの勿体ない! 思わず、凛君を抱いている係長ごとガバっと抱きつく。 「係長、大好きです!」 「ありがと。堀ちゃん」 お礼の言葉とともにポンポンと私の背中を優しく叩く。
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