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当時を思い出して、つい険しい顔をしてしまった。
すると、係長は私の頭をポンポンと優しく叩いた。
「堀ちゃん…辛かったね…」
「……係長」
そのたった一言にじーんと胸が熱くなる。
ああ…やっぱり係長大好き!
「でも、そのストーカーどうなったの?」
「私のお姉ちゃん、当時バリバリのヤンキーだったので、その仲間と一緒に追い払ってくれました」
「なんだか非合法な匂いが……」
「それは大丈夫!お姉ちゃんの彼氏…今は旦那さんなんですけど、超頭良くて、上手く采配して解決してくれたんです」
「へぇ…よかったねぇ」
係長は、若干引き気味になりながら、相槌を打つ。
「だけどさ、ストーカー被害に遭ったなら、やっぱりトラウマになったんじゃないの?」
「うーん…どうかなぁ。でも、お姉ちゃん達のお陰で、男性に対する恐怖心なんかはないんですよねぇ」
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