眠れない夜に  one night side H #2

2/18

2894人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
当時を思い出して、つい険しい顔をしてしまった。 すると、係長は私の頭をポンポンと優しく叩いた。 「堀ちゃん…辛かったね…」 「……係長」 そのたった一言にじーんと胸が熱くなる。 ああ…やっぱり係長大好き! 「でも、そのストーカーどうなったの?」 「私のお姉ちゃん、当時バリバリのヤンキーだったので、その仲間と一緒に追い払ってくれました」 「なんだか非合法な匂いが……」 「それは大丈夫!お姉ちゃんの彼氏…今は旦那さんなんですけど、超頭良くて、上手く采配して解決してくれたんです」 「へぇ…よかったねぇ」 係長は、若干引き気味になりながら、相槌を打つ。 「だけどさ、ストーカー被害に遭ったなら、やっぱりトラウマになったんじゃないの?」 「うーん…どうかなぁ。でも、お姉ちゃん達のお陰で、男性に対する恐怖心なんかはないんですよねぇ」
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2894人が本棚に入れています
本棚に追加