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恋愛の感覚……まさにそれだ。
今まで付き合った人とは、『何かが違う』といつも頭の片隅に過っていた。
係長の言う通り、感覚的なもので漠然としていて、何が違うのかがわからない。
だから、一生懸命にその違和感を拭おうと努力したけれど、この人はやっぱり違う…と思ってしまって、気持ちにブレーキがかかる。
そこから前へ進めなくなって、終わりを迎える……その繰り返し。
結局、これ以上男に幻滅するのが嫌で、恋愛に積極的になれなくなった。
恋にビビリ腰だと係長を焚付けた張本人が、実は一番のビビリ腰だなんて。
「あの…係長は、岸谷さんと一緒だったんですか？その感覚が」
私が尋ねると、係長は目を見開いて、固まった。
そんなに変なこと聞いたかな？
「あー……うーん……まあ、一緒っていうか…」
視線を逸らし、係長は言い辛そうにしている。
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