眠れない夜に  one night side H #2

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「実は、私……」 そう切り出し、部屋には二人しかいないのに、私は係長の耳元に手を添え、小声で私の秘密を告白した。 「へ?」 間の抜けた声を出して固まる係長。 「え?え?ほんとに?」 「はい」 私が頷くと、目を大きく見開き、係長は私を凝視する。 「え、ええーーっ!?」 大袈裟に仰け反り、大きな驚きの声を出した係長。 そんなに驚くこと、かな? 私は、苦笑しながら、顔を引き攣らせる。 「ほ、堀ちゃんが!?」 「…はい」 肩を竦め、小さくなって応えた。 「あ!ごめん!責めてるわけじゃないから!ただ…ちょっと驚いて…」 係長は本当に驚いたみたいで、手で胸を押さえて、大きく深呼吸した。 「そんなにビックリしましたか?」 「う、うん…」 「そうかぁ…」 やっぱりかと、ちょっと凹む。
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