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「実は、私……」
そう切り出し、部屋には二人しかいないのに、私は係長の耳元に手を添え、小声で私の秘密を告白した。
「へ?」
間の抜けた声を出して固まる係長。
「え?え?ほんとに?」
「はい」
私が頷くと、目を大きく見開き、係長は私を凝視する。
「え、ええーーっ!?」
大袈裟に仰け反り、大きな驚きの声を出した係長。
そんなに驚くこと、かな?
私は、苦笑しながら、顔を引き攣らせる。
「ほ、堀ちゃんが!?」
「…はい」
肩を竦め、小さくなって応えた。
「あ!ごめん!責めてるわけじゃないから!ただ…ちょっと驚いて…」
係長は本当に驚いたみたいで、手で胸を押さえて、大きく深呼吸した。
「そんなにビックリしましたか?」
「う、うん…」
「そうかぁ…」
やっぱりかと、ちょっと凹む。
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