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「そもそも、お前はまだ16で、学校に行って当前の年齢なんだよ。お前の生い立ちからすりゃあ寧ろ異質にも思えんだろうがな。」
千里さんの言葉を俺は半笑いで受け流す。
確かに、よくよく考えてみれば学校に行くのが普通なのだろう。
「まぁ、どっちにしろ俺は千里さんには逆らわないっすよ。」
「相変わらず物分かりいいな、おまえ。やっぱ俺の女に戻るか?」
口端を上げ、手招きをする千里さんにゆるりと近寄る。
足と足の間に膝を乗せ、寄りかかるようにその肩に頭を預けると、千里さんの愛用している香水の匂いが嗅覚を刺激した。
「俺はおんなじゃねっすよ、千里さん。」
「はっ、今更だろ。」
首に千里さんの手が回り、そのまま引き寄せられる。
必然的に重なった唇は、勿論触れるだけで終わるはずもなく。
俺の唇をわって千里さんの舌が入ってくる。
「ん...」
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