出会ったのは。

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階段を一気に駆け降りながら、一階の購買へと急ぐ。 みんなのお目当てはカラシが隠し味に入っている手作りツナサンド。 私は隅っこでひっそり売れるのを待っている、甘さ控えめのあんパンを取って購買のおばちゃんに手渡した。 「はい、120円ねー」 「はーい」 ついでに買ったミルクティーも一緒に持ち、可愛らしいランチトートを提げた美佳のところへと駆け寄る。 「お待たせー」 「詩、飽きないねぇ、またあんパン一つだ」 「だって美味しいんだもん、手作りあんパン」 近所のパン屋さんが作ってくれているパンはどれも美味しい。 中でもあんパンは素朴で、ほっこり落ち着く味。
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