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それからは来る日も来る日も、遺体を捜索し続けた。しかし、どれもこれも、他人だった。誰かに見つけられるよりは、自分で見つけたい。俺を奮い立たせた感情は、ただそれだけだった。
その結果が八年連続の遺体発見数だった。周囲からは持て囃(はや)されたが、俺の心は晴れないままだ。
それでも遺体捜査官でありたいと思った。例えどれほど残酷な結果が待っていたとしても、二人のために諦めて投げ出したくはなかった。少なくとも痕跡を見付け出せるまでは、捜査官でいなければいけないと、自分自身に覚悟を誓った。
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