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そうだね…あれは何分か…いや、もうちょっと前。一時間とか…いや、わからん。
そのくらい前だったね。
俺はこの屋敷の奥深くに眠ると言われてる禁術。…そう。禁術さ。禁術を記されてる書物を盗みに来たんだ。
禁術と言ったって色々な禁術があるだって?うるさいよ、禁術は禁術だよ。
いや、知ってるよ。もちろん知ってるさ。当たり前だろ?知らないで盗みにはいる訳がないだろう。
…しつこいな、仕方ないから教えてやるよ。蘇生術ってやつ。死者を蘇らせるんだ。禁忌?倫理的にアウト?わかっているさ。だから禁術なんだろ。
でも…人間は誰しもが体験する事だよ。あいつが死ぬ前に言いたいことがあったんだ!とか。なにもしてやれなかった…後悔しか残らない!とかね。
そう、所詮俺も、ちっぽけで未練たらたらな連中の1人って訳さ。
もうほっといてくれ、この話はもう終わりでいいだろ?
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