20人が本棚に入れています
本棚に追加
「2人ともこれからどうするんだい?」
メンシェルはコーヒを飲み、私たちの方を見た。
「私はもう一年、残って経済学の勉強する。実家のパン屋を継ぐんだったらちゃんとしたいし。」
「そっか…。未来は?」
メンシェルの愛佳の視線が私の方へ向いた。
「私は…パリを出る。
日本へ帰って働く。」
愛佳は目を見開きメンシェルは残念そうな顔をした。
「やっぱりそうか。もったいないな、未来ほどの実力があればパリでも充分働けるのに。」
「未来、パリ…出ちゃうの?」
愛佳は泣きそうな顔をしている。
「うん…。もう、ひとつ仕事が入ったの。いい機会だし、自分の実力は日本で生かしたい。」
最初のコメントを投稿しよう!