運命─サダメ─

雪の日の別れ

「昇太、今までありがとう。」

「なんだよ…急に。」

「ずっと伝えたかったの！たぶんこれでもう、最後でしょう？」

ああ…涙が出る。これが別れなんて信じられない。

「私ね、今まで何人かとは付き合ったことあったけど別れでこんなに悲しいのは昇太が初めて。こんなに…辛いんだね？
……私はあなたを遠くからでしか応援出来ない。だからここで言う。くじけず、頑張って。私も頑張る。味覚障害なんかに負けない。また、パティシエの女王として輝くから。」

私のいつまでも変わらない決意。どうしても昇太に言いたかった。

これで、本当にさようならだよ。
……お兄ちゃん。