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昇太は背を向け行ってしまった。その背中はとても切なかった。
今ままでのすべてのモノが溢れでて止まらない。
私は腰が抜け、地面に座り込んだ。自分を抱き締めるようにして思いっきり泣いた。
「うわぁぁ~…ひっく…ふっ…ひっくひっく…」
この涙はしばらく止まらない。
明日からしっかりする。いつもの私に戻るから。…今だけは許してほしい。
泣いていると、冷たいものが降ってきた。雪だ。私の涙と同じようにどんどん落ちてくる雪。
この日の雪は私の街では初雪だった。
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