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食事を作ろう
日記より小噺。
暁館の管理人である暁が眠りについてから、和気藹々としていた食堂はがらんと静かになってしまった。
「…」
その食堂の奥、厨房にて食材を並べ睨めっこをする千鳥の姿。
その中の1つの卵を手に取り、思案した後、小さく溜め息を吐く。
手に取った卵を冷蔵庫に戻すべく、踵を返したところで、自分に向けられた二対の双眸を見付け、ぎょっとして動きを止める。
千鳥「……光ちゃんと陸神さん?」
シン「千鳥ちゃんこんにちはー」
光「こ、こんにちは」
にこやかに笑って手を振るシンに対し、ややばつが悪そうな光。
千鳥「今日和。二人共どうしたんですか?」
ぎょっとした表情などなかったように悠々と唇は弧を描く。
光「千鳥さんの姿見えたから…」
シン「千鳥ちゃんこれからごはん作るんでしょ?俺たちも一緒に食べたいな~なんて。ねっ光ちゃん」
ねっ!とシンと光が顔を見合わせると、こくこくと光が頷く。
その様子を見て、千鳥は困ったように小首を傾げ頬に手を当てた。
千鳥「えっ…と、ごめんなさい、作るのやm「お願い!ごはん作ってください!
インスタント美味しくないんだ!」」
千鳥の言葉に被さるように、光が言い、更に拝むように両手を合わせる。
それに千鳥は困惑した様子で助けを求めてシンを見る。
シン「お願い!千鳥ちゃん!」
が、残念ながらシンは味方になってくれないようだ。
光と同じように顔の前で手を合わせる姿に、内心小さく溜め息。
千鳥「………私、遠野さんみたいに凄い物は作れませんよ?」
その言葉にぱあっと目に見えて表情を明るくした二人に苦笑いを浮かべ、綺麗に並べてあった鍋を1つ掴む。
千鳥「それじゃあ、何にする?」
ご飯は暁さんが作ってくれてた筈。
その暁さんが居ないからそれぞれ好きに食べるか、料理する人の食事に便乗するのかなぁという妄想の産物でした(´゚ω゚`)
この後千良くんとか他面子もじわじわ集まってきてたら良いなぁなんて願望。
ただ千鳥はお腹空いてないとか言って食べないか、ほんの少しだけ食べるくらいな気がする。
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