第1章

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   ――――小学5年、春。  「運命だと思うのっ!!」  「ねぇ、この言葉聞くの、何回目?」   「82回。たったの1ヶ月」  ――――そんな会話をしてから、5年。  わたしと母と、義父と義兄は、まるで昔からずっと一緒にいたかのような、家族になった。  わたしは、この5年間。  確実に、義兄への恋心を育んでいた。  駄目なんだって、わかってるんだ。  だけど、なくならない感情。  だから、おねがい。  誰か、誰でもいいから。  わたしのことを、ここから引っ張り出して。
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