第1章

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 家近くの、桜並木。  サラサラと落ちていく花びらを、ただ、ぼんやりと見つめていた。  桜の魅力は、儚さだという。  けれどわたしは、残念ながら、桜の儚さを好きになれない。  今日は、近所の小学校と中学校の始業式らしく、回りを人がどんどん通り過ぎてゆく。  カラフルな服装に、目が少しチカチカとした。
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