第1章

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 軽い足取りで車に向かって、一度小さく深呼吸をし、ドアを引いた。  「あ、お帰り、絆」  すると、中から聞こえてくる声。  わたしは笑顔を作り、  「ただいまー」  そう言いながら、車に乗り込んだ。  後部座席。  隣に座るのは義兄。  車内は、前にわたしが好きだと言ったアーティストの曲がかかっていた。  覚えてたのかな、お父さん。
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