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「御陵様」
「ああ。ちょっと待って」
横付けされた車に。
「はぁ!?なにコレ」
大きな目を
さらに丸くする『ガキ』。
「送るよ」
「どこに」
「おにーさんの家――っ」
雨粒が頬を激しく打つ感覚。
バランスを崩して倒れ込むカラダ。
「お前、大胆」
「は……どっちが」
「帰りたくない」
それが、
俺と『夏樹』との
……出逢いだった。
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