&【THE MOON Ⅱ】

8/13
前へ
/122ページ
次へ
「……っ、危ないから」 「たけるが守ってくれたじゃん?」  肩で溜め息をつく俺に。 「こうやって」  咄嗟に回した腕を   目元を染めた目線が辿る。 「…………」 「明日」 「え?」 「休むんだろ」 「は?――っ」  重なった唇が、ゆっくりと。  『……学校』  確かに、そう刻んだ。 「ちょっと待っ――」 「尊さ」  引き寄せられた髪が  ゾクリ逆立つ感覚に息を殺した。 「……男抱いた事、ある?」  蠱惑の色を宿した瞳に  困惑の蒼が映り込む。
/122ページ

最初のコメントを投稿しよう!

184人が本棚に入れています
本棚に追加