第十二章 動き出す者達

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「無理に全員が見る必要は無い。見れる奴だけ見ればいい。……見なくても、もう何が写っているのかわかるだろう」 宗一郎がそう言って携帯を掲げる。 「う、うっ…………」 部屋の色々な所から、泣き声や嗚咽が聞こえる。 「…………悪ぃ」 真っ青な顔でトイレに駆け込み、嘔吐と共に泣き声を上げるものもいる。 「…………もう、帰りたぃ……」 今、3号館の中は嘆きと絶望に満ちていた。
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