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「何なの……これは……」
亜矢が手を組んで額に押し当てる。
「ふざけんなよ! ……本当に何なんだよ、これ!? なぁ、何なんだよ!?」
誰に言うでもなく、自分の中に湧き上がる憤りをひたすら吐き出す遼平。
「………………」
宗一郎から携帯を受け取り、その画像を無表情に見つめる奈々。
(…………まずいな)
そんな皆の様子を、悠斗が一人冷静に観察していた。
ダメージを受けるだろうとは思っていたが、まさかここまで全員がショックを受け、場が混乱するとは思っていなかったのだ。
「こうなる事は予想できていたじゃない」
沙羅が悠斗の隣に立つ。
「だから最初から放っておくべきだったのよ」
沙羅が部屋の中心に向かって一歩踏み出す。
「告げるべき事は告げたんだから、もう満足したでしょ? 騒ぎに巻き込まれる前に、さっさと抜けさせてもらいましょ」
悠斗にそう言うと、沙羅が全員に呼びかけ始めた。
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