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やってしまった...という罪悪感と、すぐそばまで迫ってきていた先輩の顔。
あんな至近距離で見た先輩の顔は初めてだった。
意思の強そうな眉に鋭い目、筋の通った高い鼻に薄いくちび...る。
.......私、何考えているんだろう...
唇なんて単語、あり得ない。
顔を小さく横にブンブンと振った。
このままだと変な空気のままだ。
ちゃんと冷静にならないと。
こんな雰囲気のまま、皆と合流したくない。
「あの...先輩...?」
と言い出そうと思ったら、前からコロコロ...とボールが転がってきた。
「サッカーボール?」
転がってきたのはサッカーボール。
試合用とかではない、子供が遊ぶようなボールだ。
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