アペナス①

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空気が、ああそう、というなびき方をした。 なんて奴らだ。 もう既に僕が付けたいい感じの風鈴が付いていない生徒会室の扉がゆっくりと開いた。 真っ黒の半袖カッターに膝上の黒スカートといううちの学校の制服をしわ一つつけずに着こなしている、生徒会役員唯一の一年生、水沼てぃあ。 「唯一の遅刻組じゃな。相当な覚悟があって遅刻したんじゃろう」 てぃあとは同じ服を着ながら、瑠衣華の制服はどこかボロ臭くて品が無い。
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