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今はミーンミーンという蝉の鳴き声が束になってジュワジュワとか、ガーガーとか、耳障りのあまりいいとは言えない騒音が無許可に、それも無慈悲に、何の利益も無く鳴り響いている。
そんな季節。
地面の中という微妙な環境でありながら、難しいバランスで辛うじて四季があるこの場所は今、夏休みシーズンを迎えていた。
砂利だらけのコンクリートの床の上にブルーシートを敷き、その上に横長の白布を置いてそこにペンキで色を塗る作業。
たいして大きくもないうちの学校の文化祭の時に町中に飾る掛け軸のような物を僕の所属する生徒会は任されていた。
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