第二章

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なるべく近くで現代とあんまり変わらないところはどこだろうか くるりと方向転換して元きた道を辿った 再びたちばなの暖簾をくぐると 女「あら、どないかしましたやろか?」 先ほどと同じ女性が迎えてくれた 空「いきなりですみません。この店の御主人はどなたでしょうか?雇っていただけないかと思いまして」 女「ちびっと待っといておくれやす」 いきなり押しかけたのに意外とすんなり対応してくれて、女性は店の奥へと向かっていく ?「雇って欲しいっていうのはあなたですか?」 しばらくして女性は主人と思われる男性を連れてきてくれた 空「はい」 橘「ここの主人で橘と言います」 橘さんは優しそうな初老の男性で自分のような人にまで敬語を使ってくれる 空「いきなり押しかけてすみません。空と申します」 橘「いきなりどうしてここへ?」 空「先日両親が他界しまして、いく当てがないので働かせてもらいたくて来ました」 未来から来たなんて言えないし、言わないのが正解だと思う 信じてもらえるわけがないのだから
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