第二章

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橘「そうでしたか、それは大変でしたね」 空「ここに住み込みで、雇っていただくことはできませんか?」 橘「住み込み、ですか」 空「もう、いくところが...なくて」 ここぞとばかりに大袈裟に言うと橘さんは了承してくれた 橘「うちは妻と二人で暮らしているのですが、そこでよければ住めますよ。幸い部屋は多く空いているので」 空「お2人の生活をお邪魔してしまいますし、その、お金も一切持っていなくて...」 橘「困っている時はお互い様ですよ」 橘さんは優しく微笑んでくれた そんなに優しいのはどうしてなのだろうか 素直に優しさを受け取ることはできなくて 空「賃金を頂くつもりはありません。私にできることならなんでも言いつけてください。よろしくお願いします」 橘さんは今から荷物をまとめてまたここに来てください、と言ってくれた 来た時一緒にここに来たらしいカバンは森の中に置きっぱなしになっている。なるべく早足で森へ向かった 森の中の荷物を回収し、先程の甘味処まで戻った
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