第二章

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ここは本当に現代の日本? その街は教科書で見かける江戸の町並みにあまりにもそっくりだった 街の隅っこに立って周りを見渡すと、それは信じがたい光景だった 古い建物に着物を着た人々。丁髷を結っている男性、刀をさげている人もいる ほんとうに何なのだろう ここが死後の世界なのだろうか 夢の中なのだろうか それともタイムスリップをしたとでも言うのだろうか? 確か車に引かれたはずなのに トクン…トクン 心臓に手を当てると生きている証が感じられる。頬をつねると、痛い 消去法でタイムスリップ? 自分は冷静な方だと思うけど流石に許容範囲を超え ている クシャリと前髪を掴んだ とにかく調べるしかないだろう 空「すみません」 近くにあった店の店主らしき人に話しかけた 「へい、らっしゃい!」 ニコニコと愛想のいい人だ 空「変なことをお聞きしますが、今年は何年でしょう」 店「はぁ?」
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