第九章 二人目の転入生

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翌日。 千のクラスの担任(国語科の椎葉先生)や会長に聞いてみたけれど、千は登校していないようだった。 「ねぇねぇ、千のこと気になってるんでしょ~?」 「純」 「おれもあんまり詳しくないけど…よかったらちょ~っと話してあげるねぇ」 と、いうわけで 純の部屋にお呼ばれしました。 何気なくさりげなく寮の生徒会役員専用区画に上がり込むのは初めてだったりする。 絨毯が赤いのは一般区画もだけど、こっちはより落ち着いた品のある雰囲気だ。 「お邪魔します」 「お邪魔されま~す」 純の部屋はなんというか…想像と違って…すごく… 「生活感が…ないな…」 「あはは~、おれの兄貴がケッペキショーでねぇ。影響受けてんのかも~」 部屋の造り自体は俺の部屋と同じだが、本当に生活感がない! チャンネルが真っ直ぐに置いてあって、ペンの一本も転がっていないテーブル、水滴の痕すらないキッチン… ちらっと見えた自室も教科書類がキッチリ立ててあるだけの勉強机と整えられたベッドがあるだけ。 ぶっちゃけちょっと汚部屋かなと思ってました。 すまんね。
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