第七章 アナタは風邪の子元気がない

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冬休みに入っていきなり会長が襲われてから早三日。 突然だが、ここ二三日アキちゃんがおかしい。 ほら、今だって… 「なぁなぁ時頼。お前、肉じゃが好きだっつってたよな?」 「え?うん、言ったけど」 「お前が旨そうに食ってくれるのが嬉しくて、また作っちまったんだ…食べてくれないか?」 「マジで!?嬉しいアキちゃん大好き食べる!!」 嬉しいけどほら、おかしいだろ? こんなのアキちゃんじゃないだろ? 俺のここ数日の悩みは、もっぱらアキちゃんがデレデレ過ぎることだった。 一昨日のアキちゃん 「時頼と一緒にいると、気が抜けるっつーか…落ち着くんだよな」 昨日のアキちゃん 「時頼…、生徒会で忙しいのはわかるが、もっと早く帰ってこれねぇのか?」 そしてさっきのデレである。 一応言っておくと、これらはあくまで一例にすぎず、もももももっとアキちゃんはデレている。 ついでに、アキちゃんは普段俺のことを名前で呼ばない。 悲しいことにおいとかお前とかそんなんだ。 それがどうした? ここ数日の間ずっと時頼呼びなんだが?
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