第七章 アナタは風邪の子元気がない

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この瞬間、俺は唐突に二次元のホモの気持ちを理解した。 風邪っ引きの受けにムラっとくる攻め… これは、BLあるあるの一つである。 熱で潤んだ瞳、赤い頬、荒い息… あーまぁねーエロいよねー。 うんうん、わかるけど無理させんなよ。 …なーんて、そんな真面目な俺はどこかへ飛んでいった。 アキちゃんを襲いたいとかそういうのではないけれど、今のアキちゃんはヤバい。 普段強気で堂々としているアキちゃんがここまで弱っているという事実そのものがヤバい。 なんというか、~~っ!! でも、俺は、基本ツンだけどたまーに笑ったりしてくれるアキちゃんが好きなの… 早く元気になれコノヤロウ! 俺はドキドキしながら言い訳めいたことを考えていた。 アキちゃんにこんなにドキドキするだなんて、俺、相当この学園に感化されてるかも… そして俺は、アキちゃんの手を握った。 緊張する。 あっついアキちゃんの手と、手汗でひんやりした俺の手がぴっとりと絡まる。 あれ?これ、恋人繋ぎじゃね?
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