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「看病してやる…から、さっさと直せよ」
少しぶっきらぼうながら声のトーンが心配を如実に表していた。
病み上がりにごめんね
アキちゃんは濡れタオルを俺の額に置いて、毛布をかけて…手際よく看病を始めた。
「食いもんとってくるから」
「そんなの…いいって、ば」
「よくねーから言ってんだろ」
「いいから…側にいてよ。俺だって、げほっごほっ、寂しいんだよ」
言いながら俺はアキちゃんの服の裾をつかんだ。
アキちゃんが固まる。見事な棒立ちである。
はは、俺がアキちゃんの真似みたいなことしたから恥ずかしがってんのかな。可愛いなぁ。
「…くそっ、火ぃ、止めてくる」
まぁ、それくらいは、待てるよ。
部屋の構造的にキッチンにいる人はどう頑張っても見えないから、少し心細いけど、どうせアキちゃんはすぐに戻ってくる。
「ほら、いてやるからさっさと寝ろ。…今のお前は変だ」
変って酷いな。
そんなことを思っていたけれど、俺の目元を覆うように被さる手と、俺の手を握っていてくれる手…
人肌の威力は中々のもので、すぐに眠たくなってきた。
面倒かけるのも悪いし、さっさと寝よう……
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