第八章 クソガキちゃんと!

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「にいちゃんはねぇ、強くてかっこよくて、とにかく凄いんだよ~!例えばねぇ」 「純、俺の話が終わってからにしてくれ」 延々と語り始めそうな純を会長が制止して、事務的な説明を始める。 「校舎の案内といっても、そこまで細々とする必要はない。鉢合わせないようにだけして、いくつかの教室を適当に回ったら体育館に連れてきてくれ」 「了解」 「残った俺たちは二人一組で高等部の敷地内を循環する。いつどこで何があるかわからないので、気を抜かないように」 「はいはい!おれにいちゃんと一緒に組みたい!!」 「安心しろ、織り込み済みだ」 「やったぁ~」 新たなホモの可能性に気付き、明るい気持ちでこの日の会議は終わった。 雑務をこなして帰宅。 今日の晩ごはんは煮物と味噌汁とおひたしであった。オーソドックスでグッド! 皿を洗って風呂に入って宿題をやって寝た。 俺はこのとき、未来のホモにワクワクしていた。 面倒ごとなんて大して起きないだろうと高を括っていた……なめていたのだ! 面倒ごとが、来週の俺を襲う!
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