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この手錠、ガチモノである。
本気を出した風紀委員会が金にものを言わせて作った特別製、らしい。
曰く、
「罪を犯した者には、………お仕置きだべえ~」
鬼の風紀委員長こと、九頭竜七文先輩が真面目な顔でおっしゃった。
何一つ面白くなかった。
与えられたのは圧倒的な恐怖のみだった。
犯人さんよ。
自業自得だけど、御愁傷様。
俺は犯人の手錠を近くの柱にかけて、風紀委員会に連絡した。
連行班が到着したのを確認して俺たちは再び見回りを開始した。
「行くぞ、千」
………
その後俺たちは二人の生徒を逮捕した。
ついでに、三人くらいサボりを見付けたけど、見逃してやった。
風紀委員も気が立っているし普段のサボりより罪が重くなるだろうから、可哀想に思っての判断だ。
「…とき」
「どうした?」
制服の裾をちょんと引っ張られる。
可愛いよな。
「なんか…きこ、える」
「…よし、行こうか」
みんなハメ外し過ぎだろ…
多いぞ事件!
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