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「は、鼻血はなっ!つまんで下向いときゃ止まるぞっ!!あっ、で、でも一応氷持ってきた方がいいよな、うん…!!!」
「いやいやいいっていらないよ」
俺鼻血なんて出してたのか…
何年ぶりだろう、久し振りで気付かなかった。
王道が、持参していたハンカチやティッシュ(ますます好感度が上がってしまった)を近くの水道で濡らして傷に当ててくれる。
「い…っ」
「大丈夫だぞ時頼!今を乗り越えたらもう痛くないからな!!」
は、励まされてしまった…
俺は一体何歳児なんだろう?
そういえば、とふと目をあげると、当然のことながら三枝くんはいなくなっていた。
やおいモブに滅茶苦茶にされてた辺りから三枝くんに何かされた記憶がないから、適当なところで立ち去っていったんだろう。
「…なぁ時頼、どうしたんだ?何があったんだ?どうしてお前が殴られたんだ?」
「…それは」
まさか千のプライベートなことをあちこちに触れ回るわけにはいかないし…
「俺か?俺のせいなのか?俺の仲間たちがお前にひどいことするのか?」
「い、いや、そういう訳じゃないんだけど…!」
やっばり王道は人の話を聞かなかった。
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