第三章 駆け抜けろ青春

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「まあ、ここまでくれば…大丈夫だろ…」 久々に全力で走ってしまったため結構息が切れている。 万が一聞こえたら不味い。 俺は急ピッチで息を整えていた。 ガササッ 「!!?」 おい、嘘だろ?! いくらなんでも早すぎやしないか。 いきなりこんなとこ来るなんて捻くれてるにも程があるぞ! 「ニャアン」 「お前は…」 俺の前に現れたのは昨日の黒い子猫だった。 猫は尻尾を、着いてこいとばかりに一度ゆるりと振ると、軽やかに歩きだした。 「…着いてくか」
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