一途な女。

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「くっ・・・」 もがき苦しむ私。 私の首にはあなたの手。 「お前なんか……お前なんか!」 そんなに苦しそうにしないで…… 私は、私は。 軋むソファーの上。 淫らに濡れて露出した下腹部。 あなたは行為の最中に 昔の男と私を被せる。 私は、一途な女。 あなたのどんな部分も 受け入れて見せる。 だから、怖がらないで? 私は震える呼吸に耐えながら あなたの頬に手を添える。 ギュッと首を絞める手に 力がこもる。 私の手は、昔の男に似てる。 あなたは出会った頃に 私に言ったね。 最初は男同士というところに 驚いたけど、私は一途な女でありたくて 小さく微笑んだ。 あなたは私に男を重ねるけれど この、生まれついた手は私のもの。 艶やかで繊細、 儚く折れてしまいそうな 手。 「……あ、また悪い」 苦しそうに目を伏せて 私の上から退こうとするね。 でもね、私は一途な女なの。 あなたと気持ちよくなりたいの。 周りからどんなに諭されよう 諦めよう 目を覚まそうと心配されても。 あなた以外考えられない。 私は一途にあなたを愛し続けるわ。 苦しそうに離れていくあなたを 一人には出来ないから。 それほどまでに私はあなたに 惹かれてしまっているの。 ふふ、それもあなたの魅力だって 私は知っているから。 きっとあなたの元カレは その魅力に囚われ続けるのが 嫌だったのよ。 体の相性は愛では埋められないでしょ? それと、一緒。 「…僕はまた、ごめん。」 「じゃ、続きをシテ?」 私は下腹部に誘う仕草を あなたの欲望を欲した。 「うん」 もう、あなた以外考えられない。 私はあなたのカタチに変えられて あなたの痕で満たされる。 「いつか・・・僕が幸せに」 えっちの最中に真面目な表情 あなたのそういうところ、大好き。 「ええ、待ってる、いつまでも」 「大好きだよ」 同時に口内を蹂躙するあなたの言葉が 耳に溶けて、脳内で反芻する。 あなたと私は相性が良いのよ? 知ってるでしょ? 例えこれが、世間で認められなくても 私はあなたを愛して あなたの愛を受け入れるつもりよ。 だから──安心してシテ? 私は一途な女。 あなたに失望しても 相性が離さない。
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