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残すわけにも、と無理に口にするも――口の中で噛み砕いた食べ物は喉を通りそうに、ない
「申し訳ないです、成田はアルコールがダメで」
隣では私に気遣って、出野部長が先方のお酌を断ってくれている
そしてかわりにグビグビと飲んでくれている
「お前、顔色昼間より酷いぞ」
こっそりと出野部長が私に耳打ちする
「なんだかお腹いっぱいで」
「なんか変なもんでも食ったんじゃないの?」
いや、変なものもなにも、むしろ――……
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