第2章 命の光

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『別格の寵愛を受ける御息所』とはいえ、たかが更衣でしかない母を持つ私に対する帝のこの愛情を、非難する人も多くいたが、大概の人間は、私を一度目にするなり、私を誉めそやし、笑顔になった。  三歳のまだ幼い私は、まだ「美しい」というよりは「可愛らしい」と言われる方が多かったが、その頃の私を知る人の言うには、私の容姿はこの世に比類なく、抜きん出ており、子供であるが故の無邪気さ、素直な性格に、皆、骨抜きになる始末であったという。
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