第3章 藤壺
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祖母の屋敷に埋もれていた私は、宮中で輝きを取り戻した。 「おぉ!なんという美しい皇子だ。これが我が子とは…桐壺によく似ておる。あぁ、よくこの私の息子に生まれてきてくれた」 宮中で久々の再会を果たした時の帝の驚喜。涙さえ浮かべ、私を抱き締める帝のその胸の中には、母の姿があったに違いない。 幼い私は母の『桐壺の更衣』によく似ており、また、後に出会う『藤壺の女御』にもまたよく似ていた。
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