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後宮の何処に出向いても、私は歓迎された。帝がいなくても、一人で出向いても歓迎された。熱烈なまでに。
これはひとえに、私が『母を亡くした哀れな皇子』で『帝に溺愛されている』からであり、そして何よりも『神々しい程の美しさ』を持っていたからに他ならない。
だが、もし、私が女だったらこうはいかなかっただろう。
女は自分より美しい女に敵意と、恐れを抱くものだ。それが例えどんなに幼かろうが…。
しかし、私は男だ。美しい男は、女の敵にはなり得ない。
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