苦いキスと甘い時間

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もうすぐ9月。 新学期が始まり1週間程経った8月下旬の金曜日、ようやく私は実家から送ってもらった荷物の荷解きを終えた。 札幌に着いた翌日から学校。 新生活に慣れるまでは毎日ぐったりしていた私。 それでもこの1週間で荷解きを終わらせた事は、私の中で1つの区切りとなっていた。 「さて!」 ベッドサイドで充電していたスマートフォンを手に取る。 無料通話アプリを使い電話を掛けたその相手。 彼は私の大好きな人。 距離があるため、まだ学生の私たちは極力お金を掛けずに連絡を取り合っていた。
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