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「どうも。」
いろいろ考えすぎてもう嫌だ。これからは外に出れず、宮野と会えず、父さんは刑務所だ、俺は、なにも出来ずに保護されるのだろう。
寝てるふりしながら、何も考えないように努力した。なにか考えたら涙がでてしまいそうだった。
「早坂君をおこしてちょうだい、結界見せておくといいわ」
細田沙穂が言った。
「早坂君はおきてるよ。目とじてるだけ」
と筒井という男は言った。
「なんでわかるんですか」
と俺は言った。
「ほら、起きた」
俺は目を開ける。
「ここからが、結界、入るのは簡単でも、出るのは用事でもなければ、出られないわ。」
そしたら急に、爆発音と急ブレーキをかける音とともに車体が横になった。
「くそっまたか!」
筒井さんがドアを開け、外にでて、俺に手をさしだしてくれたので、それをにぎって俺も車体から出た。荷造りした持ち物も一緒にだして、全員車体から出た後、車が炎上した。
「・・・おい、新しい奴。俺たちの仲間にならないか?」
道路の前に立っている少年が、大きな声で、たぶん俺に話しかけた。
「チッ、あなたたちも保護対象なのよ!」
細田沙穂が叫んだ。
「あなたたちがしてることは、とてもいけないことなのよ。かたぎじゃない人とつるんで金稼いだり、そういうことしなきゃ生きていけない!そんなことしなくても施設にいたほうがましだわ。」
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