第1章

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「どうも。」 いろいろ考えすぎてもう嫌だ。これからは外に出れず、宮野と会えず、父さんは刑務所だ、俺は、なにも出来ずに保護されるのだろう。 寝てるふりしながら、何も考えないように努力した。なにか考えたら涙がでてしまいそうだった。 「早坂君をおこしてちょうだい、結界見せておくといいわ」 細田沙穂が言った。 「早坂君はおきてるよ。目とじてるだけ」 と筒井という男は言った。 「なんでわかるんですか」 と俺は言った。 「ほら、起きた」 俺は目を開ける。 「ここからが、結界、入るのは簡単でも、出るのは用事でもなければ、出られないわ。」 そしたら急に、爆発音と急ブレーキをかける音とともに車体が横になった。 「くそっまたか!」 筒井さんがドアを開け、外にでて、俺に手をさしだしてくれたので、それをにぎって俺も車体から出た。荷造りした持ち物も一緒にだして、全員車体から出た後、車が炎上した。 「・・・おい、新しい奴。俺たちの仲間にならないか?」 道路の前に立っている少年が、大きな声で、たぶん俺に話しかけた。 「チッ、あなたたちも保護対象なのよ!」 細田沙穂が叫んだ。 「あなたたちがしてることは、とてもいけないことなのよ。かたぎじゃない人とつるんで金稼いだり、そういうことしなきゃ生きていけない!そんなことしなくても施設にいたほうがましだわ。」
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