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「うるせぇよ!お前らなんてただ俺らみたいなのを排除したいだけだろ!」
爆発犯が言った。
俺は、それどころじゃなかった。
火・・・
車が燃える中俺は火が嫌いになった理由を思い出した。
子供の頃、隣の家の奥さんに燃やされ殺されそうになった・・のである。
たぶんその時だ、子供のころ、俺がへんな怪物を出したのは。
それなら出せる、怪物とはあのことか・・・。
「やばい・・!早坂君が孵化する!」
斎木亜紀が叫んだ。
孵化・・分かる・・俺の中にいるさなぎのような物体。
めざめようとしている。これはなんだ?
「斎木さん、これが何かみえるんですか?」
「ああ、私の能力の一部だ。人の中の黒いさなぎを見る事ができる。」
俺はひと呼吸すると喋り出した。
「あれだけ逃げた。でも、かたぎじゃない人とかには係わりたくない。」
手のひらに、集中して手をのばすと、手が暖かくなってきた。
そしてボッと大きな音とともに、顔のついた火の玉が手のひらにでてきた。
「おまえ学院側の奴らがどんな奴か知らないからそんなこといえるんだよ!!」
「子供のうちはいいけどな、俺らみたいなのが大人になったらただの危険因子なんだよ!いつか俺らは駆除される。自分の身を守れるのは自分ら自身なんだ。大人達によって植え付けられた怪物なのに・・・俺らは望んでこうなったわけじゃないのに・・・」
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