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宮野の書いた仁司の似顔絵を思い出していた。
やはり学校が変わっても、国語の授業は窓の外を見ているのか俺は。
でも遠くまでは見えず結界の中だけしか見えないようだ。
授業が終わりのチャイムが鳴ると、皆一斉に伸びをしたり、体制を崩したりした。
先生が教卓からおり、「じゃあ、終わりましょうー」と言ったら、生徒の一人が「起立、れい、着席」と言い、そのまま、皆が国語の授業から開放された。
そして広瀬が俺の所にやって来て、「早坂、校内を案内するよ」と言った。
「ここが保健室、となりがカウンセリング室・・ああカウンセリングって言っても先生は名前だけの人だから、うん。」
広瀬が一階から順番に、教えていってくれている。
「この先は職員室で・・・あれ筒井さんと由良さんじゃないですか。中等部に何か用ですか?」
昨日会った筒井さんと、金髪に耳にはピアスまでしている、由良と言われた少年がいた。
「やあ広瀬君、今日は新入りさんを柔道部に誘おうと思ってね。」
広瀬への回答に答えたのは、由良さんと呼ばれた方の人だった。
「やあ、はじめまして早坂浩二君。」
手を出してきたので、こちらも手を握った。
「どうも、柔道部かぁ、ほかの文化系の部が良いんだけども・・。」
手を離しながら、少し・・ははと笑いながら遠慮めに断った。
「まあ、他に部活はないんだ。とゆうか部活自身が無いの。自分たちで作ったんだ。」
柔道部を作ったと言ったが、柔道部には今のところ興味がない。普通に生活できればいい。断りの言葉を言おうと思っていたが
「柔道部を作った理由は、いつかの日にか自分達を守れるようにしないといけない日がくるかもしれないからさ」
なんだ?どう言う意味だ・・?
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