第1章

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ノックをし、「失礼します」と言い、職員室に入る。 職員室には、一人の男の人だけしかいなかった。 資料を読んでいる。 「あの~これ提出にきたのですが。」 「ああ、ごめん。集中してたみたいで」 男の姿は白衣をきていて、ポケットからぶら下がっている、パス券みたいなのをみたら、「カウンセラー 豊永健一」と書かれていた。 「ああ、それなら預かっておくよ」 気さくで話しやすそうな感じの人だなと思った。 「パジャマかぁー。それならすぐに出せるよ。待ってて」  俺は豊永さんを待つことにした。  待ってるあいだにそれぞれの教科の先生の机が見える。  英語の授業で小テスト作っているのが見えた。・・ダメだ。みてはいけない。  そう思っていたら豊永先生が戻ってきて、透明な袋にいれたパジャマらしきものを持ってきた。  「これでよかったかな。」  と言われパジャマを受け取った。 「はい、ありがとうございました。」 「君は・・・なんていうか普通だね・・。」 「はぁ・・。そうですか。」  普通と言われ、喜んでいいのか、悪いのか・・・悩んだ。  「今度君のカウンセリングがある。まああんまり緊張せず普通にしゃべってくれていいから。」 「は・・はいわかりました。」
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