第1章

38/81
前へ
/81ページ
次へ
「早坂君は初めてだから最初は見学してて」 細田さんがそう言った。 一番目に飛び降りたのは日野だった。 日野は4回建てのこの建物から飛び降り、ふわっと着陸した。 日野の影から、クレヨンで書いたような恐竜が出てきた。 その恐竜がどんどん他の怪物をむしゃむしゃと食い始めた。 「昔はあの恐竜が抑えられなかったんだから相当怖いよな。まあ高等部から入ったからそんなに良くは知らないけどね」 由良さんが上から見下ろしながら、言った。 「じゃあ僕もそろそろ。」 筒井さんがそう言い、フッと消え、下に瞬間移動したみたいだ。 そしていつもの巨大な猫を出し、鋭い爪で怪物に引っかきながらどんどん怪物を消している。 「皆やる気満々だねー。俺は怪物がもっと出てきてから一気にやるけど。」 「由良さんの怪物ってどんな感じなんですか?」 と俺は質問した。 「まあ、後で見せてあげるよ。俺のはなんていうかキャラがないからねぇ」  由良さんは、そう言いながらあぐらをかきながら下を見ている。 「細田さん、俺もやってみていいですか?」 と俺が言うと 「いってらっしゃい。でも気をつけて。うっかりしてると怪物にやられるわよ。」 細田さんが、そう言ったので、「はいわかりました」と言い、4階の屋上から飛び降りた。そしてフワッっと着地した。  「よーし。がんばるぞ、と。」  段々、皆が眠りについてきたのか、怪物の量が増えてきた。
/81ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加