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今日の授業は全く頭にはいってこなかった。
終業と同時に広瀬の様子が知りたくて、先生、などに聴きにまわったが、どこにいるのか全くわからなかった。というより教えてもらえなかった。
なので、高等部の人に聞きに行くことにした。こういうことを知っていそうなのはあの二人しかいない。
今日は空の色は暗く曇天だった。いつもの廊下はすごく暗く感じ、外では雷がなっている。多分だからわからないが雨もふっているのかもしれない。ここは結界の中だから、何もわからなかった。
体育館につくと由良さんと筒井さんが柔道部の練習をしていた。
「おお早坂君いらっしゃい」
由良先輩が携帯型ゲームをやりながら答えた。
「受身から練習してみる?受身は覚えておかないと」
筒井さんがTシャツとジャージ姿で、そう言った。
「あの~実は聞きたいことがあってここに来たんです。」
そういいながら、俺はお辞儀した。
「ケガをした人間が担架ではこばれた場合どこにはこばれますか?」
筒井さんは眼鏡を一度外しながら、Tシャツの裾で拭いてまた眼鏡をはめる。
「君は何をしたいんだい?」
「友達の見舞いです。様子が知りたいんです。」
筒井さんは、少し難しい顔をして、話し出した。
「病院は生徒が入れない場所にある。もし行くとしたら君は一線を超えることになる。」
俺が黙ってしまっていると肩をぽんと筒井さんに叩かれ「そのうち元気に学校に復活してくるよ。それまで待ったらいい。」
由良さんがしゃがみこみながらこっちを見ている。
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