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「知ってるよ。若き抽象画家だろう? 前にギャラリーに行った事がある」
「彼女を紹介したい」
「紹介されたオレはどうすれば良いの」
「どうって……」
「お付き合いとかそういうのは無理」
「じゃあせめてお友達とか」
「何を企んでいるのか知らないけど、出直せ」
「だってもうお前を紹介するって、言っちゃったんだもんよ、俺」
斑目は大きく大きく溜息をつくと、ならば仕方がないと折れてくれる。
乗り気じゃないフリをしているが、斑目の口角は上がっていた。
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