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めっけもんだと勢いよく渡された風呂敷を
受け取ってしまったのは、それが割れる物だと分かっていたからか、単なる反射的な物だったのかは分かりません。
するりと、風呂敷を通り抜けるように土間に降り立ったのは、目の前の色惚け野郎な従兄弟が、喜びそうな容姿をしていました。
「お引き取り願えませんか」
大して期待もせずに、一応と言う風に聞いた私に、彼女はフフっと笑って見せました。
『あら、こんな居心地がいいとこ出ていきたくても行かれないわ』
……要するに、出て行く気は無いんですね。
えぇ、そう言われると思いましたよ。
包みの中にある物が、彼女の宿り先であるなら、これを十夢に持って行かせるしか無さそうです。
「なっちゃ~ん、どうだぁ?それ」
「どうしてあなたは、こんな物ばかり連れてくるんですか!」
「女じゃねぇかと思うんだけどなぁ?」
聞いていましたか?私の話を。
まったく見えないくせに女性に対する嗅覚は、こんな所でも発揮されるって訳ですか。
呆れてため息しか出てきません。
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