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艶っぽく微笑んだ、少しふっくらとした紅い唇や、色っぽい視線を送る目は少したれ目で、十夢の女性の好みにピタリと合っている。
そして、その白く滑らかな肌は、どこか磁器を思わせました。
……見えないくせに、ちゃんと好みの女を連れてくる辺り、女好きの執念はあっぱれとしか言いようがないですね。
目の前で後れ毛を押さえる色っぽいお姉さんは、艶のある黒髪を古風に結っていて、二本の簪を刺しています。
どちらも、それといって特徴のない玉簪。
強いて言うなら、どちらも水を思わせるような青系統の物ではあったけれど。
そして、その涼しげな藍染の着物の上からも分かる、豊満な胸やしなやかな腰の括れなど、見えたら速攻口説いていたに違いないですね。
もちろん、十夢の事ですよ。
私は別に、でかければ良いとは思っていないので。
なんにせよ重そうですね。
まぁ、重力には捕まって無さそうですが。
任せたと言うように、先に寝てしまった師匠の部屋に、この包みを置いてきてやりたいと、チラリと思った事は内緒にしておきましょう。
どんなお仕置きが待っているか、分かりませんからね。
私たちは、あの老人に頭が上がらないんです。
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