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次の日の朝、頭痛の種が増えたとため息と共に起床して、お勝手に下りながら床の間に視線を投げました。
そのまま、床の間に置いておいた香炉は、朝早いからかまだ静かです。
「なっちゃ~ん、腹減ったぁ」
これが十夢流のおはようらしいですよ。
先に起きて菜っ葉を刻んだり、朝食の支度をする私の後ろに立って、ベタベタと抱き着いてくる十夢をどう追い払おうか思案した。
流石に包丁はダメですよね。
「邪魔です」
「なっちゃんの髪っていい匂いするよなぁ?」
聞かれても分かりませんよ。
そもそも、十夢と同じもので洗ってるんですから、匂いは同じ筈です。
結局、無視して食事を作る事に専念しました。
そうでもしないと、師匠が起きてくるまでにごはんが出来ませんからね。
「なっちゃん、俺の半熟ねぇ」
固茹でにしてやる。
食卓に座ってから思い知るがいい。
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