三上君と香織ちゃんのお話。

46/46
前へ
/75ページ
次へ
聞けば聞くほど、私も恥ずかしいよりも嬉しさの方が勝ってくる。 気付けば、手を繋ぐことも恥ずかしくなくなっていた。 恥ずかしいよりも、もっともっと繋ぎたい...近寄りたいって思っていた。 「着いた。俺ん家」 圭君の家は、今風の真っ白な外壁の三階建ての一軒家だった。 いいな、私の家は三世帯同居の大家族だから広いお家は羨ましい。 家の綺麗さに見惚れていた私に圭君が一言。 「今は親いるから何もしねーけど...」 「えっ?う、うん」 私の耳元に顔を寄せてきてこう囁いた。 「次は喰っちまうから、香織のこと」 なんてことを宣言されちゃった私。 有限実行で猪突猛進な猪みたいな彼氏。 ちゃっかり宣言通りにクリスマスが迫った私の誕生日の日、おいしく召し上がっていただきました。 それはそれは、私が望んでいた甘い言葉のトッピングも一緒に...... end
/75ページ

最初のコメントを投稿しよう!

962人が本棚に入れています
本棚に追加